08.天空のサンワールドバーナーヒルズ

2023.3.28

4日目の12:30、私たちはダナンから西へ40kmの高原に来ていた。海のホテルから距離があったが、ツアーを組んだりする必要もなく、事前に料金がわかるタクシーアプリGrabを呼ぶだけで来られた。料金は45分ほどで363k VND(約2000円)だった。日本に比べれば破格だ。運転手の方はGrabに手数料を多く取られるのか、遠出する際は帰りの営業をしてくる。ただし、私と運転手の直接契約となるので保証はない。また、Grabと同じ相場で交渉してきてこちらにメリットがなかったので毎回断ってしまっていた。慣れてきたら交渉してみるのもまた面白いかもしれない。

チケット売り場で、曇っていて何も見えないと言われた。3-4時間ほどの滞在予定だったので気にせずチケットを購入したが、驚くほど高かった。地球の歩き方であらかじめ値段は見ていた。大人72万ドンと記載があった。ベトナム表記では720k VND(約4000円)である。「万」と記載があると、現地のk(千単位)とパッと見1桁違うのでつい勘違いしていまうのである。ちゃんと計算しない自分のせいなのだが、これは現地に合わせてほしいと強く願う。

入場するとホイアンのランタンの街並みがあった。街を抜けると、そこには天空まで続くケーブルカーがあった。かなり長い時間乗っていた。確認してみると長さも高低差も世界一だそうだ。ケーブルカーは途中から雲の中に入ってしまい、景色は真っ白な世界に包まれた。ふわふわと進んでいるのか戻っているのか、はたまた夢の中なのかわからないような不思議な感覚が味わえた。景色を眺められなかったのは残念だったが。

ケーブルカーを降りると神秘的な景観が私たちを迎えてくれた。最大のフォトスポットである神の手と呼ばれるゴールデンブリッジだ。写真を撮っている人でとても混雑していた。チベット僧のような方達もいて、本当に天空まで登ってきたかのようだった。

しかし、実際に神の手に触ってみると普通に作り物である事が感触ですぐにわかったので、触らない方が良いかもしれない。ここだけでもちゃんとディテールに拘って石で作った方が良いように感じた。

奥まで進むと、ベトナム独特の雰囲気が漂う、フランスと中国の要素が混ざった建物が立ち並んでいた。

本格的なテーマパークのようで、これから作っているエリアが見られた。まだまだ規模が大きくなりそうなので、また話題になってくるかもしれない。

子供の要望で洋食のレストランで昼食を取った。ベトナムのローカルフードに冒険したかったが、テーマパークなので観光客向けのお店しかなく、仕方なかった。私はスパゲッティとビールを注文した。3人分の食事と飲み物代を含み910k。しかし高い。もう心もお財布もベトナムに染まりつつあった私にとって、天空はベトナムという国ではなかった。

十分に散策し、ホイアンのホテルに移動する時間が迫ってきたので、私たちは天空をあとにした。

つづく